行事を中心として、学校生活のようすを紹介します。
<第73回「卒業証書授与式」校長式辞> 本年度は、新型コロナウィルスに関連した感染症予防のため、規模や内容を限定して卒業式を行うことになりました。大変残念ですが、それでもこうして、箕浦 靖男 教育長様のご臨席を賜り、保護者の皆さんが見守る中で、卒業証書授与式を挙行できますことに、厚く御礼申し上げます。 本日卒業式をむかえた百一名の皆さんは、本校の教育目標である「ひとりだち」のできる力を身に付けた自慢の生徒です。そして、輪之内町にとりましても、今後の豊かなまちづくりを担うかけがえのない存在となってくれるにちがいありません。引き続き、ふるさと輪之内に生きる一人として、温かく見守り、励ましていただきますようお願いいたします。 さて、卒業生の皆さん、ご卒業おめでとうございます。 皆さんとの出会いは、四月の着任式・始業式からでした。人の話をしっかり受け止めようとする眼差し、素直な反応、これまで出会ってきた集団の中でも極めて高いレベルの姿でした。その後の修学旅行、体育祭、輪中音楽祭等の行事を節目として、授業や部活動、生徒会活動、合唱など、日常を大切にする皆さんの姿が思い出されます。 「行事を成功させる鍵となるのは、そこに向かう日常の姿である」 と確信し、自分たちで目標を設定し、目標達成に向けて、仲間の良さを認め合い、仲間とともに高まる姿がありました。 伝統の三本柱、「合唱」「掃除」「福祉」については、もちろんのこと、気持ちの良い挨拶や、仲間の話を目や耳、心を傾けて聞く「傾聴」、教室が空き教室になるときの「残り姿の美しさ」、みんなで授業を大切にする「授業評価オール5/5A」。 最高学年として、いつでも、どんなことに対しても、最高の姿と笑顔で、後輩たちへの手本を示してくれました。 そういった三年生の皆さんから感じるのは、「最高学年としてのプライドと誇り」。そして、「これまでの先輩たちが、こんないい学校生活、行事、思い出を残して下さった。自分たちは、それを少しでもよいものにして、後輩に伝えることが、先輩方への恩返しだ。」という意気込み、「先輩からタスキを受け継いだ」という「輪中生の絆」です。 まさに、校歌の二番にある「真理もとめていざ進まんと、希望に満ちて集える我等」の姿を三年生の皆さんから教えてもらった一年間でした。 そんな皆さんと出会えたことを、私は誇りに思います。 義務教育を終える皆さんに,人生の先輩として伝えたい言葉があります。それは 「努力する者は希望を語り、怠ける者は不満を並べる。人間を分けるのは志の高さである。」という言葉です。 もし、あなたが努力しているのなら、あなたの口から出るのは、「希望の言葉」です。 もし、あなたが怠けているのなら、口から出る言葉は,「不満の言葉」です。あなたの口から「希望の言葉」が出るか、「不満の言葉」が出てしまうか、その時のあなた自身を映す鏡なのです。 明日に向かい「希望の言葉」がわき出す、新たな努力を始めてください。「高き志を持ち、困難にも立ち向かう姿」を心から期待しています。 最後になりますが、こうして卒業を迎えることができたのは、自分自身の努力に加えて、家族や地域の皆さん、園や学校の先生方、多くの仲間たちの支えがあったからだと思います。お世話になった方たちへの感謝の気持ちを忘れず、将来の夢の実現と、よりよい社会を築くことに向けて、一層力を尽くしてくれることを願ってやみません。 皆さんの人生に幸多かれと祈り、式辞といたします。 令和二年三月六日 輪之内町立輪之内中学校長 三輪 弘文 |