行事を中心として、学校生活のようすを紹介します。
≪第70回卒業証書授与式 「校長式辞」≫ 本日は、木野隆之 町長様、小寺 強 町議会議長様を始め、ご来賓の皆様方には、お忙しい中、ご臨席を賜り、第70回卒業証書授与式が挙行できますことに、厚く御礼申し上げます。 また、保護者の皆様には、お子様が義務教育九年間を締め括ることができましたことに、安堵され、感慨もひとしおのことかと存じます。心よりお祝い申し上げます。ここに卒業を迎えた93名の生徒は、一人一人が「ひとりだち」のできる力を身に付けた自慢の生徒です。そして、輪之内町にとりましても、今後の豊かなまちづくりを担うかけがえのない存在となってくれるにちがいありません。これまで、生徒たちは、皆様に支えられて、立派に成長することができました。どうか、引き続き、ふるさと輪之内に生きる一人として、温かく見守り、励ましていただきますようお願いいたします。 さて、卒業生の皆さん、卒業おめでとうございます。共に学び合った仲間との惜別、新たな道を歩み出すことへの期待と不安、皆さんの心の中は、様々な思いが交錯していることと思います。今日は、そうした皆さんに、贈りたい言葉があります。それは、「頑張った人には、必ずいいことがある。」という言葉です。 私事で恐縮ですが、この言葉は、働き者だった母の口癖でした。大げさに聞こえるかもしれませんが、私は、この言葉に支えられて、ここまで生きてきたように思います。きっと、皆さんの中学校生活も、頑張ることの連続だったことでしょう。 とりわけ、最高学年となった今年度は、輪中伝統の三本柱である「合唱」「掃除」「福祉ボランティア」に磨きをかけようと、ひたむきに、粘り強く取り組んだこと、体育祭や音楽祭といった学校行事を価値あるものにしようと、昨年度までの活動を見直して工夫改善を図ったこと、更には、勉強と部活動との両立に苦しみながらも、より高い目標に向かって努力したことなど、皆さんは、よりよいものを求める中で、迷いや葛藤を乗り越える勇気と知恵を学んだり、共に向上しようとすることの清々しさを味わったりすることができたのではないでしょうか。 私は、生徒会が目指してきた「COLORS」と「BOUQET」というスローガンが何より大好きでした。それは、この言葉が、聞こえのよい、おしゃれな言葉だったからではなく、一人一人の持ち味を発揮させよう、一人一人が力を出して皆で一つのものを創り上げよう、といった、人としての生き方に対する確かな願いが込められた言葉だと思えたからです。 いいですか、皆さん。私たちは、生きるために生れてきました。どんなに辛くても、しんどくても、よりよく生きることを求めていくべきだと、私は思っています。ある意味、毎日の生活は、厄介で、面倒なことが少なくありません。思いもよらなかった困難に出遭ったり、どんなに意を尽くしても分かり合えなかったり、ときには、うまくいかないことが連続したりするかもしれません。しかし、たとえ、そうした状況に置かれても、どうか、頑張り続けることをあきらめないでください。「頑張った人には、必ずいいことがある」と信じて、心優しく、たくましく、生き抜いていこうではありませんか。頑張った先には、必ず、新たな発見や出会い、達成感や成長といった喜びが待っています。私も、まだまだ、若い皆さんに負けないよう、精一杯頑張り続けるつもりでいます。 最後になりますが、こうして卒業を迎えることができたのは、自分自身の努力に加えて、家族や地域の皆さん、学校の先生方、多くの仲間たちのバックアップがあったからだと思います。お世話になった方たちへの感謝の気持ちを忘れず、将来の夢の実現と、よりよい社会を築くことに向けて、一層力を尽くしてくれることを願ってやみません。皆さんの人生に幸多かれと祈り、式辞といたします。 平成29年3月7日 輪之内町立輪之内中学校 校長 香田 静夫 |